フィールドワーク学習

都市や町自体を学び場にする学習スタイル

きっかけは、ある小学6年生の家庭教師をしたことだった。

小6の春から彼の家に家庭教師に行っていた。自由闊達で利発。ただ、早生まれで体も小さく、机の前に5分とじっとできなかった。本気で勉強するには時期尚早だった。無理して中学受験させず、高校受験をすすめるつもりであった。

だが、小6の夏、家族の方針が変わり中学受験をすることになった。

これまで週1回だった授業が週3回になり、僕は中学受験に向けて算国理社の4教科を仕上げることとなった。

その中でも特に歴史を教えるのに苦戦した。算数や理科に興味はあるが、社会には全く興味を示さない。うまく「誘導」して惹きつけても、暗記するまでには至らず、1ヶ月経っても平安時代まで暗記することもできなかった。習ったことが定着せず、体に染み込まない。他の教科も教えなければならないし、もっと効率のいい方法を探さなければならなかった。

そこで、両親の了承のもと、僕は彼と共にフィールドワークにでかけた。教科書に書かれている歴史と実際僕らが生きている町を関連づけようとした。

東京に住んでいるから江戸時代の資料は豊富だ。まずは江戸博物館や深川資料館を訪れ、江戸時代を学んだ。それから東京国立博物館で縄文土器を見て、大森貝塚から古墳の上を歩いた。実際に体を使ってフィールドワークしてから、もう一度教科書に戻ると、以前より定着率が明らかに違った。

そうしたフィールドワークに効果があったのか、最終的に彼は近所の付属中に合格することができた。

彼との試行錯誤のなかで、フィールドワークの意義を見出すことができた。教科書だけでなく、実際に五感を使って学ぶ方が知識の定着につながる。それから僕はフィールドワークを毎月おこなうことにした。さまざまな生徒を連れ出して、フィールドワークする。

これまでのフィールドワーク

美術館フィールドワーク

美術館へ行って、目の前で作品と対面するということは、「五感で味わう」ということを教えることができ、子どもたちは感受性を高め、観察力が上がる。

好きな作品を1つ選び、それをまずはスケッチ。それから作文を書く。

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古地図フィールドワーク

このフィールドワークを「タイムスリップ冒険学習」と呼んでいる。

古地図だけを頼りに、今にも残された地形や地名を探り出す。

子どもはタイムスリップ小説が大好物だ。戦国時代にタイムスリップ!石器時代にタイムスリップ!古地図片手に歩くと、子どもたちの想像力が働く。現代の街を眺めながら、当時の風景を思い浮かべると、タイムスリップした感覚が得られる。江戸時代の地図と現代の風景を比べてみて、未だに残存する江戸の雰囲気を味わい、江戸時代を想像する。

これまで行ったところ

赤坂氷川神社近辺、赤坂見附と残された城壁、四谷水門と外濠、国分寺崖線、寺と水車、東京タワー(台地と平野)、皇居と内濠(江戸城と洪積台地)、深川(深川資料館と松尾芭蕉)、明治神宮と渋谷川(東京オリンピック)、湯島天神とニコライ堂

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奥多摩フィールドワーク

夏休みの間、古民家で小学生メインのフィールドワーク合宿を行ってきた。

午前中に今日行きたいところについて話し合い、そのまま車で奥多摩中を走り回り、帰ってきて、それらを文章化し、みんなの前で発表。その後、それを書籍化した。

過去の奥多摩フィールドワーク>

東京深読みプロジェクト(TFP)

理科社会の基礎を叩き込んで欲しいという小学4年生の保護者からのオファーを元にはじめた企画。東京の観光地を訪れ、その場所の地形・歴史を学び、建物の構造や植物の生態まで理社学習を仕込みながら探求していく。ディスカッション、図書館での書籍の検索方法、文章のまとめ方などを一挙に学ぶ。1クール5回(計10時間)のフィールドワーク。

TFPに参加した子どもたちと作成した動画

会員限定フィールドワーク

これまで単発のフィールドワークをたくさん行ってきて、昨年TFPで5回連続で同じ場所について調べることで、より深くまでフィールドワークできたことはとても意義深かった。

これからも連続フィールドワークを続けたかったんだけど、土日にメンバーの予定を合わせるのが難しく、もっと柔軟にメンバーを集める形を探したいと思うようになった。また、子どもたちの意見をいろいろ聞きながら進めるということがうまくできなかったのでそれも気がかりだった。

また、彼らが書いた作文をアーカイブ化しないで、各自の書棚にしまっているのもとてももったいないなあと感じていた。どうにか子どもたちの作文を一つにまとめられたらなあ。そうすれば、それぞれの作文を見ながらモチベーションキープにもつながるし。

​そういう悩みを解決するために東京ソーヤ会員限定のフィールドワーク学習というスタイルにすることにしました。

代表前田が行ってみたい場所を会員に伝える。

→それに行ってみたい!という子どもがいれば、企画成立。行きたい子だけでフィールドワーク!

子どもたちが行きたいという場所を他の子にも伝える。

→同じように行きたい!という子どもがいれば、一緒に行くこともできる。

 

フィールドワーク後は、サロンに作文投稿してコメントし合う。

→ここからまた次の行き先が決まるかもしれない。こうやって相乗効果を生み出す。

【システム】

対象:小学1年生以上

年会費:¥3,300(東京ソーヤ会員加入)

料金:フィールドワーク実施の際、指導料¥3,000(2時間)いただきます。